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タイヤ販売店などで窒素ガス充填ののぼりなどを見かけます。では窒素ガスを充填するとタイヤはどうなるのでしょう。普通に空気を入れるのとどう違うのでしょう。ちなみに空気の7割程度は窒素が占めています。
空気と窒素は熱膨張の仕方が異なります。簡単に言えば温度による圧力変化が異なります。この場合、窒素の方が空気に比べて熱膨張が小さいのです。通常、空気のような気体は温度が高くなるにつれ膨張します。高速走行時のタイヤの内部温度は70℃以上になります。この場合、空気であれば1.5倍以上に膨張しますが、窒素ガスを充填すると1.2倍程度の膨張に抑えられます。これは温度が高いほど差が大きく開きます。熱膨張が小さいと、タイヤの温度変化による圧力変化を抑えることができるので、乗り心地がよくなりタイヤの編摩耗防止に効果があります。
タイヤの空気圧はパンクなどがなくても、徐々に減少していきます。これはタイヤのゴムの繊維の間から少しずつ空気が漏れているからです。空気の成分には窒素はもちろん酸素や二酸化酸素などがあります。これらが結びついて空気になります。窒素の粒子はこの空気の粒子よりも大きいのです。ですから、窒素の方が空気よりエア漏れが少ないということになります。
通常、タイヤの空気には酸素が含まれていますが、窒素ガスを充填すれば酸素がありません。窒素は燃焼せず、酸素が無ければ物は燃焼できないので万一の時にも安心です。