カーエアコンに装備されるフィルターの基本的な機能として、除塵性能がある。空気中に漂う不純物、埃チリ、タイヤやチェーンなどによる粉塵、火山灰、ススなどを取り除き、クリーンな空気を車内に取り込むことができる機能である。粒子のサイズ的にはカビの胞子などもシャットアウトしてくれるこの機能だが、現行モデルの多くに、花粉まで除去してくれるフィルターが装備されるようになった。花粉として代表的なスギやヒノキはもちろん、クロマツやブタクサ、ヨモギなど、アレルギーを引き起こす花粉の多くを捕え、車内に入り込むことを抑えてくれる。花粉除去機能があるフィルターとそうでないフィルターとでは、その快適性において明らかに差があると言える。
カーエアコンに装備されるフィルターの機能としては、この除塵性能の他、抗菌・防カビ性能、脱臭性能、エアコン風量の低下を抑える通気性能などが挙げられる。その中でも、花粉除去でポイントとなる除塵性能が、もっとも体感的効果が大きいと言える。それだけに、カーエアコンに広く標準装備されるようになったわけだ。花粉のアレルギーに苦しんでいるユーザーにとっては、今や必須のフィルター機能と言えるだろう。