クーラントの機能を成立させるものとして加えられている成分の主な物は、不凍性を確保するエチレングリコールと、防錆を受け持つリン酸塩系物質となっている。そんなクーラントも経路を循環し、温度の上昇下降を繰り返していると時間と共に劣化する。水アカや錆、その他の不純物など、汚れになる要素もあり、最終的には交換が余儀なくされる。ただ、あと1年や半年で車検なのに、クーラントの劣化が見られるなどの場合は、なかなか交換に踏み切れないのが正直なところである。そこで使用してみる価値があるのが、クーラント強化剤である。これを添加することによってクーラントの寿命が伸び、交換時期を調整することが可能だ。
クーラント成分中の劣化しやすい部分を補給する強化剤。その効果としては、クーラントに発生する気泡を低減、防錆効果を高めるとともに対オーバーヒート性能をアップさせるというもの。さらにクーラントの濃度も理想的な数値となり、凍結温度を下げることも可能となる。近頃、水温計の針がちょっと高めになってきた、クーラント容量が減ってきた、クーラントの色が変わってきたなど、なにがしかの変化を感じたら、それが明確な不具合となる前に強化剤を注入したい。最終的な交換作業の前に使用するのは賢い選択と言えるだろう。