自動車盗難や車上荒らしの被害から愛車を守るために、駐車中のクルマに異常があると、音や光や無線で知らせるなどの方法で、犯行を防ぐための装置です。
キーなどで警報装置を解除しないでドアを開けたり、車体が動いたりすると、大音響で周囲に知らせることによって、犯行を防ぐタイプで、警報装置としてはもっとも一般的です。自宅の駐車場の場合、家人が気づいて警察に通報するなどの対応ができますが、ドライバーが離れたところにいる場合の対処や、夜間での誤作動による警報音にやや難点があります。
センサーが異常を感知すると、ストロボ光やヘッドライトによって、周囲の人の注意を引きつけて、犯行を防ぐタイプです。
無線は、異常を感知すると、ページャと呼ばれる無線子機に電波で知らせます。電波が届くエリアは、地形や建物の有無、メーカーによっても異なりますが、数百から数十メートルと状況によって差があります。
携帯電話に知らせるタイプは、無線タイプよりもエリアは広く、確実性も高まりますが、通信料が別途かかります。
また、盗難防止装置には、クルマへの装着の仕方によって「簡易型」と「インストール型」に分かれます。
シガーソケットから電源を取って、設置するだけの簡易据え置きタイプです。センサーを解除しないでドアを開けたり、クルマにジャッキアップなどの衝撃を受けると警報音や光を発します。安価で取り付け方も簡単な機種が多く発売されています。
簡易型と異なり、本体やセンサーなどを、窃盗犯の手が出しにくいクルマの内部に設置します。クルマの整備や防犯知識のある取り付け者のことをインストーラーと呼んで、インストーラーの腕によってセキュリティー効果も変わると言われます。
センサーも振動・傾斜・赤外線・電波・音響など数種類を組み合わせることで、セキュリティー効果を高めることも可能で、種類や効果が高い機種は、高価になります。
音や光などの警報システムは持ちませんが、LEDが点滅していたり、「盗難警報装置設置車」というステッカーが貼ってあるだけでも、窃盗犯への威嚇になる場合もあります。窃盗団やプロの車上荒らしへの効果は期待できませんが、車内の現金を狙うような無差別窃盗犯には、防犯対策になり得ます。