カー用品店などでオイル交換をおこなうと、フラッシングをすすめられることがよくあると思います。「エンジンの内部がきれいになって燃費が向上します！」とか、「エンジンを長持ちさせられます！」などと言われるのですが、本当にそんな効果があるのでしょうか？

 

フラッシングの方法

　フラッシングとは、エンジン内部を「洗う」というような意味ですが、エンジンオイルに専用の添加剤を加えたり、専用のエンジンオイルを入れたりしておこないます。

　エンジンオイルに添加剤を加える方法では、オイル交換前にエンジンに添加剤を注入し、しばらくアイドリングをしたり軽く走行をしたりして添加剤をエンジン内部に行き渡らせ、エンジン内部を洗浄したあと、新しいエンジンオイルに交換します。手軽におこなえるというメリットがあります。

　一方、専用のエンジンオイルを入れる方法では、古いエンジンオイルを排出してから専用オイルを入れ、やはりしばらくアイドリングをするなどしてエンジン内部を洗浄し、新しいエンジンオイルに交換します。

　オイル交換作業を2度おこなわないといけないので手間がかかります。

 

フラッシングの効果

　エンジンは使い続けることで内部にカーボンやスラッジと言われる汚れが溜まってゆきますが、これらの汚れはとても頑固で、新車状態と同じくらいにエンジンをきれいにしようと思ったら、分解して徹底的に洗浄する必要があります。

　したがって、添加剤や専用オイルを入れるていどでどれだけきれいになるのか疑問ですが、オイル交換そのものが汚れを含んだ古いオイルを排出することで洗浄の役割を果たしますので、特に専用オイルを使う方法では多少の洗浄効果はあるのかもしれません。

　また、添加剤の場合もケミカルの力で表面的な汚れは多少落とせるようです。ただし、蓄積してしまったしつこい汚れはとれにくいので、汚れが蓄積する前に早めにオイル交換をするのが一番いいのではないでしょうか。